バイリンガル候補者の就職・転職情報〜仕事探しの神話を考察する

アトランタオフィスのリクルーターが「アニス アトランタ」に毎月寄稿させていただいている「バイリンガル求職者の就職・転職情報」をご紹介します。同誌は、ジョージア州アトランタをはじめ、南東部にお住まいの日本人の皆様を対象に毎月無料でお届けしている日本語のコミュニティーマガジンです。弊社の経験豊富なリクルーターがお届けする記事をぜひご覧ください。
【転職時の神話を考察する】
仕事探しをしていると、「え、そうなの?」と思う場面に出くわすことがあるかもしれません。今回は、そんな“神話”に焦点を当て、実際のところどうなのかを見ていきましょう。
【① 神話: 業界を変えるとキャリアが不安定になる】
現実: これはよく聞く話しです。しかし、 業界の転換は、逆に高い仕事の安定性と満足度をもたらすことがあります。2024年のLinkedIn Workforce Reportによると、求職者の42%が新しい業界への転職に成功し、プロジェクト管理、データ分析、顧客対応などのポータブルスキルを活かしています。業界経験が必須となるケースも中にはありますが、通常、このポータブルスキルに集中し、それを新しい業界や仕事に役立てる事ができれば、業界経験は関係ありません。同じ業界で働く良さもありますが、他の業界に飛び出すと、視野や知識が広がり、更に自分の可能性を高めます。あなたはどの業界に興味がありますか?自分に制限をかけさえしなければ、興味のある業界で働くこともできます。クリーンエネルギー、ブロックチェーンシステム、持続可能な製造業などの新興分野は、キャリアチェンジに適しています。そして、AI分野での需要が増加する中、新しい仕事が毎日生まれています。既存のスキルが新しい分野にどのように適用できるかを特定することで、求職者は予期しない機会への扉を開くことができます。
【②神話: 雇用機会が減少している】
現実: 雇用市場は不安定に見えるかもしれませんが、縮小しているのではなく、進化しています。それは視点の違いであり、どのキャリアを追求しようとしているかで見方は変わります。米国中小企業庁(SBA)のデータでは、中小企業ローンの申請が前例のないほど急増しているそうです。これは、起業家精神の高まりを示しています。また、Uber、AirbnbやFreelancerなどのギグエコノミーは引き続き増加しています。Draupの1月の報告書によると、ギグエコノミーは米国全体の労働力の3倍の速さで拡大しており、2027年までに米国労働者の50%以上がギグエコノミーに携わる見込みと言われています。例えば、技術分野では、特定のスキルが求められるため、既存の仕事では競争が激しい事がありますが、その専門性を武器に、小規模ビジネスを始めることで新たな可能性を見出している方々もいます。伝統的な仕事が減少していたとしても、発想の転換で、今までになかった方法で収入を得られるチャンスがあるのがこの時代です。
【まとめ】
考え方、視点を少し変えてみるだけで、今までになかったチャンスが生まれます。このAI時代、これらのような“神話”の捕らわれず、自分のスキルを磨き、想像力を発揮することで、新しいチャンスを見つけることができます。オンラインコースで新しいスキルを学んだり、フリーランスとしてプロジェクトに参加し、スキルや経験を磨き、更に新しい可能性に挑戦するなど、周りを見渡せば、できることは沢山ありますので、積極的に行動してみましょう。自分の強みを活かし、新しい分野に挑戦することで、思いがけない成功を手にすることができるかもしれません。
参照: Forbes.com “Busting The 5 Biggest Job Market Myths In 2025 So Your Career Can Grow”
「ANIS ATLANTA」2月号より抜粋)
Akiko Komura/Pasona NA, INC. Atlanta Office
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