今後のキャリアとAIを考える

2023年も早いものでもう終わりを迎えますが、今年は「ChatGPT」が社会に衝撃を与えた年でしたね。AI自体は以前から存在するテクノロジーですが、ChatGPTが登場したことによって、皆さんもAIをグンと身近に感じるようになったと思います。ちなみにChatGPTは生成AI(Generative AI)の代表格で、今までのAIは「特定」や「予測」といった領域がメインであったものに対し、生成AIは新たなデータを生み出す「創造」が出来ることが特徴です。

Indeedによると、どんな職種であっても既になんらかのGenerative AIの影響を受けているそうです。
特に管理職、事務職、カスタマーサービス、営業職に就いている25歳以上の方は他職種と比べて影響を多く受けている。つまりなんらかのGenerative AIを業務で使用しているというリサーチデータが出ています。

Indeed’s AI at Work Report: The People Behind the Jobs GenAI is Most- and Least-Poised to Change — A Look at Age, Gender, and Race – Indeed Hiring Lab

またChatGPTに対抗する形で、GoogleからはBard, MicrosoftからはCoPilotが登場しており、今後もGenerative AI市場は拡大の見込みです。

ではこのAI禍の中で、私たちはどのように今後のキャリアを考えて行けばいいのでしょうか?

【AIにすべての仕事が奪われる訳ではない】

まず始めに、AIの台頭は必ずしも人が行う業務を奪うわけではないことを理解する必要性があります。良くAIによって仕事がなくなるという記事を目にしますが、AIにも得意、不得意があり万能ではありません。よって今当たり前のようにある仕事がそのまま残るというよりは、形を変えて存在していくことになります。また、AIではなく人が行った方が良い、または人しか出来ない仕事もあります。特に命を扱う仕事や、人の心のケア、人の心を動かす仕事はAIでは代替できないと言われています。

【AIと共存する為のソフトスキル】

次に、AIと聞くと技術的なことを思い浮かべる方も多いと思いますが、AI時代を生き抜くために必要なソフトスキルを身に着ける事も必要です。特に注目したいのがEmotional Quotient (EQ)です。EQとは「こころの知能指数」を指し、自分や他人の感情を解釈する能力のことを言います。AIは反復的な業務を行ったり、新しいアイディアの生成をするという作業を、人よりも早く行うことが出来る反面、特定の受け手に合わせた情報発信は苦手です。AIが生成したデータや情報をどのように伝えるのかは引き続き課題として残るため、EQスキルを身に着け、受け手に伝わるようなコミュニケーションをとる事が私たちには求められています。

【適応力を持つ】

最後に、今後もAIに限らず様々なテクノロジーが生み出されていく中で、適応力を持つこと、またUpskilling/Reskillingを欠かさないことも必要です。新しいモノが怖いと感じる方もいるかもしれませんが、テクノロジーは社会を豊かにし、人の生活を便利にしてくれます。今後ますますAIと仕事が切り離せなくなってくる中、トライアンドエラーを繰り返しながら使い方を学んでいくことや、活用のための知識をつけることは、個人だけではなく、企業としても求められています。

中々今後のキャリアを考える機会がないかもしれませんが、是非このホリデーシーズンに少し立ち止まって考えてみてはいかがでしょうか?

記事作成:
Mari Shibahara-Project Manager
Pasona N A, INC.

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