バイリンガル候補者の就職・転職情報〜労働市場のこれから

アトランタオフィスのリクルーターが「アニス アトランタ」に毎月寄稿させていただいている「バイリンガル求職者の就職・転職情報」をご紹介します。同誌は、ジョージア州アトランタをはじめ、南東部にお住まいの日本人の皆様を対象に毎月無料でお届けしている日本語のコミュニティーマガジンです。弊社の経験豊富なリクルーターがお届けする記事をぜひご覧ください。

【はじめに】

すっかり秋の気配が感じられる季節になりました。1年は本当にあっという間ですね。さて、今回は、LinkedInは9億5000万人以上のプロフェッショナルから回答を得た、労働市場の情報をまとめたレポート、「Future of Work Report: AI at Work」から、今後の労働市場がどうなっていくのかを見ていきたいと思います。

【話題の中心はAI】

今年、2つのテクノロジー・コンファレンスに出席しましたが、どちらも話題の中心はAI。特に2022年11月にリリースされたChatGPTを筆頭とするGenerative AI (GAI) の出現で、テクノロジーの進化も更に加速しました。それに伴い、良い意味で、仕事にもたらす影響は非常に大きいと感じました。AI時代の職場の進化は重要であり、私たちはそれにどう適応していくのかは非常に大きなカギとなります。GAI技術は、今後私たちの働き方を変える可能性があります。実際に、全米のエグゼクティブの47%が、GAIの使用が生産性を向上させると考えており、更に92%が人間的なスキルがますます重要だと感じているそうです。これは何を意味するかというと、AIの出現により、人間の仕事がなくなる訳ではなく、これから人間が担うべきスキルが変わることを意味します。これから最も重要となるのが、人間力です。柔軟性や倫理、自己管理能力などが最も需要の高いスキルになっていきます。これは、人間力がいかに仕事の中核をなすか、そして、チームメイトと協力しながら、仕事を進めていくことが大切になるかが見て取れます。

【人間の新たな付加価値やスキル】

とは言え、新しい技術には不安がつきものです。GAIによりもたらされる効率性は、間違いなく私たちに何らかの影響を与えます。労働力への影響として、役割や人員削減を心配する声もありますが、実際にそれらを計画している経営幹部は全体の4%にしか過ぎないようです。つまり人間がするべきこと、そして、AIの役割が分かれることで、人間がするべき、付加価値のある仕事にもっと専念できるようになるのではないでしょうか。そうなると、人間が必要とされるスキルが変わるため、新しいスキルの習得が必要になります。あるリサーチから、2018年の時点での仕事のうち、60%は、1940年に存在しなかった職種だったそうです。​過去8年間ですら、必要なスキルがいくつか増えており、2030年までには、65%のスキルが新しくなると言われています。​世界的に少子化が進んでおり、労働力は今後減少を辿ると言われています。この状況から考えると、今後自ら、自分のスキルを増やす努力は必須となります。企業では、各従業員のスキルを可視化し、その人の強みを活かせるように内部移動をしたり、新しいプロジェクトにアサインしたりするようになると言われていますし、実際にスキルが管理できるようなHRツールが注目されています。​LinkedIn LearningやUdemyなど、今は手軽にWeb上でできる学習ツールもありますので、自分の将来のためにスキルアップすることは、これからの自分の価値を高めることができる様、毎日5分でもぜひ時間を取って学習することをお薦めします。

参照: LinkedIn “Future of Work Report – AI at Work”

「ANIS ATLANTA」11月号より抜粋)
Akiko Komura/Pasona NA, INC. Atlanta Office
pasona.info@pasona.com
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