業務可視化で属人化を脱却!突破口は「見えない業務」の見える化にありAzbil North America Research and Development, Inc.

業務可視化で属人化を脱却!突破口は「見えない業務」の見える化にありAzbil North America Research and Development, Inc.

【お話を伺った方】Azbil North America Research and Development, Inc. President (当時) 綛田様

なぜPasonaに相談しようと思ったのか

米国拠点にPresidentとして着任後、想像を超える業務量に直面していました。前任者からは数カ月間の引き継ぎがあったものの、業務の多くは言語化されておらず、結果的に経営・経理・総務といった多くの領域を実質ひとりで担う状態になっていました。

そのため、人の採用を検討しておりましたが、日本本社から「どんな業務をやっているのか・なぜ人が必要なのか」と説明を迫られ、自分が行っている業務量が多すぎて言語化することが難しい状況でした。

そんなときに、Pasonaの業務可視化コンサルティングサービスをご提案いただき、客観的にプロの手を借りて業務の可視化をして業務整理をしようと、お願いすることを決めました。

実際に取り組んだこと

プロジェクトではまず、現行業務の内容及び役割分担を全て文書化、そして業務の手順やボリュームも洗い出し、「業務の可視化」に取り組みました。それをもとに、現行のプロセス及びフロー、運用体制などから、現存する課題を洗い出しました。それに加え、年間カレンダー形式で業務の発生タイミングや繁忙期を「見える化」することで、スケジュールの全体像が把握しやすくなり、引き継ぎやリソースの調整にも大きく貢献しました。

さらに、日本本社との交渉においては、業務内容を分類したパイチャートが重要な説得材料となりました。このチャートでは、「本来注力すべきコア業務に使えている時間は全体の30%未満」という定量的データを視覚的に示すことができ、これにより、人員拡充の必要性を具体的に訴えることができたのです。

つまり、Presidentとして、また研究者として本業に充てられる時間が30%未満という深刻な状況を、視覚的かつ定量的に可視化できたことが、本社に対する大きなインパクトとなりました。この取り組みを通じて、単なる業務の可視化にとどまらず、当初から課題として認識していた「人材採用」の実現へとつながったのです。

また、対応の中でPasonaにお願いをして良かった点としては、「言語化されていなかった実務」をきちんと整理して、業務の棚卸しを超えて、全てをくみ取って可視化してくれた点です。

それは現状のヒアリングをしっかりしてくれたことで、ここまでできたのだと実感しました。

プロジェクトの成果・変化について

今回の取り組みで得られた最も大きな成果は、業務の可視化によって、以下の3つの本質的な変化が生まれたことです。

  1. 業務の全体像と内容が明らかになった
    これにより、業務の引き継ぎ期間を半減することに成功しました。 属人化していたタスクが、誰にでも理解できる形で整理されたことで、スムーズな引き継ぎが実現できるようになりました。
  2. 人材採用の承認につながった
    Pasonaによる業務可視化レポートを通じて、業務実態を“数字と構造”で明確に示すことができた結果、日本本社の理解を得て人員拡充の意思決定が進みました。
    こうした変化は、現場にも確かな効果をもたらしており、 「業務の全体像が事前に見えることで、全体のスケジュール感が把握できる」といった声が上がり、組織全体の安定性や対応力が向上しました。
    そして、業務の効率化によって、私自身も本社からの注力すべき経営ミッションに、より多くの時間を割けるようになったことは大きな前進です。
  3. 業務プロセスにおいて解決すべき課題が見えてきた
    業務プロセスを洗い出したおかげで、Pasonaから「この業務プロセスはこのような業務上のリスクが考えられる」など指摘を受け、さらに「このような解決方法がある」という提案までいただけました。
    自分では気づけなかった業務上のリスク、そしてその解決策が見えたので、次のステップとしてはその課題解決に取り組むことで、業務効率化やコンプライアンス強化が図れると思っています。その取り組みにおいても、Pasonaとの連携をさらに深められることに、大きな期待を寄せています。

プロジェクトに関わった人たちについて

Pasonaのご担当者には、ヒアリング段階からとても丁寧にご対応をいただきました。

その中でもPasonaに頼んでよかったと実感したのは、こちらの情報をただ聞くのではなく、業務の背景や頻度、重要度まで読み解きながら、体系立てて整理してくださった点です。

さらに「英語・日本語両対応」で資料を整えてくださったことも非常に助かり、日米間の認識ギャップを埋める上でも、グローバル視点で配慮された対応だったと思います。

コミュニケーションの頻度や距離感も程よく、気になることを都度相談できた点も安心感につながりました。

今後に向けて & 他社へのメッセージ

お伝えしたいのは、「まずは言葉にして相談してみること」の大切さです。

Pasonaは、たとえ課題が漠然としていても、じっくりと耳を傾け、一緒に整理しながら方向性を見つけてくれます。

「こんなことまでお願いできるんだ」と気づかされる瞬間が、きっとあるはずなので、まずは悩みを相談してみる、そこからすべてが始まるのだと感じました。

業務可視化というと、ただの業務整理のように思われがちですが、今回のプロジェクトを通じて強く実感したのは、「見えるようにする」ことで、自分自身も客観的に捉えることができ、周囲も動かせるようになる、いう本質的な価値です。

組織が抱える「見えない問題」に目を向け、それを誰にでも理解できる形で整理・発信するアプローチを、Pasonaとの取り組みを通じて実現することができました。

会社概要

Azbil North America
Research and Development, Inc.

Azbil North America Research and Development, Inc.

http://www.azbil.com/

事業内容 :
計測機器や制御機器、オートメーションシステムを開発・製造・販売し、産業・建築・ライフサイエンス分野の自動化と省エネに貢献するメーカー。