【米国人事関連アップデート】 賃金/給与労働者の週給(2024年第2四半期)、 リーダーが担う心理的安全性の確保とチームの活性化、 備品購入や修繕費は固定資産or費用?

BLS:賃金/給与労働者の週給(2024年第2四半期)
米国労働統計局(BLS)が2024年7月17日に公表したレポートによると、2024年第2四半期における米国の11,990万人のフルタイム賃金/給与労働者の週給の中央値は1,143ドルで、前年同期比で3.9%増加となりました。これは、都市部消費者物価指数(CPI-U)の3.2%の上昇を上回る増加率です。女性の中央値週給は1,017ドルで、男性の1,253ドルの81.2%に相当します。年齢別では、35歳から64歳の男性で最も高く、35歳から44歳の男性の中央値週給は1,379ドル、45歳から54歳の男性の1,470ドル、55歳から64歳の男性の1,361ドルとなりました。
《参考資料》
Usual Weekly Earnings Summary / U.S. Bureau of Labor Statistics (July 17, 2024)
Consumer Price Index / U.S. Bureau of Labor Statistics
職場環境:リーダーが担う心理的安全性の確保とチームの活性化
昨今、ビジネスシーンで「心理的安全性(psychological safety)」という言葉が頻繁に使われています。心理的安全性とは、チームメンバーが率直に意見と述べたり、失敗を認めたりすることができる環境を指し、従業員エクスペリエンスにおいて、常に良くも悪くも影響を与えるものです。
ハーバードビジネスレビューによると、心理的安全性を提供できている企業は、離職率の低下、エンゲージメントの向上、生産性の向上、ストレスの軽減など多くのメリットを享受しています。また、Googleの「Project Aristotle」でも、心理的安全性がチームパフォーマンスの最も重要な要素であることが発表されています。従ってリーダーは、チームを率いる際に、信頼とサポートの基盤を提供することで、チームのパフォーマンスを強化し、従業員の創造力を促進し、変化に適応する力を引き出すことができます。
このためには、リーダーが心理的安全性を重視し、これを確保するための具体的な行動を取る事が不可欠です。リーダーシップトレーニングや強固なマネージャー-従業員関係の構築、ポジティブなチーム文化の創造などを通じて、心理的安全性を組織全体に浸透させることで、チームの活性化とパフォーマンスの向上が実現されます。
心理的安全性のメリットや、心理的安全性の高さを維持できるリーダーの特徴など、詳しくは下記リンクをご参照ください。
関連記事:リーダーが担う心理的安全性の確保とチームの活性化 / Virtual HR Business Partner(登録無料)
《参考資料》
The Neuroscience of Trust / Harvard Business Review
「効果的なチームとは何か」を知る – 効果的なチームに固有の力学を突き止める / Google re:Work
4 Ways Leaders Can Build ‘Psychological Safety’ in their Work Teams / SHRM (閲覧には会員登録が必要な場合があります)
会計・税務:De Minimis Safe Harborの活用法
備品購入や修繕費用を資産化(固定資産として扱う)するか、費用計上するかは、企業の会計において重要かつ難しい判断です。これを簡素化するために、IRS(米国国税庁)によって制定された「De Minimis Safe Harbor」というルールがあります。このルールを活用すると、一定の基準額(De Minimis Threshold)以下の支出を、内容に関係なく即座に費用計上することが可能です。基準額は、監査済み財務諸表(Applicable Financial Statement, AFS)を持っている場合は5,000ドル、持っていない場合は2,500ドルです。日本の税法にも類似のルールがあり、少額減価償却資産を損金算入できる仕組みがありますが、De Minimis Safe Harborはそれに似たものと考えられます。適用にはいくつかの要件がありますので、詳しくは下記リンクをご参照ください。
関連記事:備品購入や修繕費は固定資産or費用?:De Minimis Safe Harborの活用法 / Virtual HR Business Partner (登録無料)