内部統制(Internal Control)しっかりできていますか?

人事・組織

更新:08/19/2021

在米日系企業では、少数精鋭で事業をまわしていらっしゃるところが多く、人事、労務、経理を一手に担っている方を多くお見受けします。米国パソナでは、そのような方々にご参考いただけるような、バックオフィス業務に関する必要な情報や知識について、幅広くお届けしてまいりたいと思っております。今回は「内部統制」についてまとめましたので、ぜひご参照ください。

内部統制は企業活動評価指標のひとつ

財務諸表がGAAP (Generally Accepted Accounting Principles) に準拠され適正に作成されるために、内部統制(Internal Control)の機能を構築し、維持する必要があります。実際には内部統制の評価に関してはAudit(監査)の対象になっている会社・事業体に実施され、米国で上場し米国証券取引委員会(SEC:U.S. Securities and Exchange Commission)へ登録している企業に関しては、財務諸表監査のみならず、内部統制監査も実施されています。つまり内部統制も企業活動が評価されるひとつの指標になっています。 ここでは内部統制の定義について改めて整理すると共に、具体的な統制コンセプトをいくつかご紹介します。

内部統制(Internal Control)の定義

米国トレッドウェイ委員会が公表したCOSOレポート (Internal Control – Integrated Framework ・ Executive Summary) によると、内部統制は次のように定義されています。

 

内部統制は、会社(事業体)のガバナンスに責任を負う者・経営者・その他従業員によって遂行されるプロセスであり、下記の目的の達成に対して合理的範囲の保証を提供するために設計される。

1. 財務諸表の信頼性

2. 業務の有効性・効率性

3. 関連する法令の遵守

 

COSOレポートは非常に体系的な構造になっており、企業活動を5つの要素(統制環境・リスク評価・情報と伝達・統制活動・監視)に分けて、上記1-3について言及しています。

なお、日本版SOX法では、上記の3つの目的に加え、「資産の保全」を加えています。また、企業活動の6つ目の要素に「ITへの対応」を加えています。このように日本版SOX法と、アメリカ版SOX法は若干の違いがあるので、ご注意ください。

統制活動の具体例

企業活動の5つの要素の中で、最も具体的なものとして身近に感じられるものが統制活動です。内部統制全体の一部を下記にご紹介します。

 

a) 職務の分離 – Segregation of duty

取引の(1)承認・(2)記録・(3)保管は別の者が行う必要がある、というコンセプトのものです。例えば「Aという商品を購入して支払を行う」という取引は、理想的には、(1) ある部門が申請した購入申請書が購入部門により承認され、(2) 経理担当者が記帳を行い、(3) 財務部門が小切手を作成し保管する、となります。実際には企業規模や昨今の基幹システム導入により、完全に分けることは困難な状況にあります。しかし極端な例として、この(1)から(3)の業務を経理担当者1人が行っていれば、エラー・改ざん・横領のリスクが高いとの評価になります。承認(Authorization)・記録(Bookkeeping)・保管(Custody)の頭文字から、統制活動ABCと表現される事もあり、この統制活動ABCを意識する事が業務フロー構築のうえで重要になります。

b) 物理的統制

会社に入る際にセキュリティーカードがある、コンピューターにログインする際にパスワードが設定されている、小切手・伝票等の証憑にアクセスできる従業員が限定されている、ということも統制活動の一環です。

c) 業務状況のレビュー

業績や目標達成進捗を管理する事が目的ではなく(この目標値が妥当なものか?についても統制環境における評価要素のひとつですが、ここでは割愛します)、目標が明確に示され、実績と比較して管理されているか、異常な数値は早期に発見できる体制になっているか、という統制です。

 

財務諸表の結果(財務結果と業績結果)と内部統制は表裏一体の関係にあると言えます。「利益を創出し、人財・設備などに投資し、また利益を創出する」という企業活動の永続性をサポートするために、内部統制に関して再考する機会を持つことを推奨します。

COSOのウエブサイトも併せてご参照ください。

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